Columnコラム

2022.06.28

ヤマビルの被害から身を守るために

仕事柄、山間部での現場作業も少なくありません。
現場の安全対策のひとつとして危険生物対策があります。
危険生物と聞くと、「熊、イノシシ、毒ヘビ、スズメバチ」などが思い浮かびますが、特に雨が多く、湿度の高い梅雨時期は、ヒトにも吸血する「ヤマビル」が活発に活動する時期といわれています。

「ヤマビル」は、図1のように日本では、秋田県、岩手県から沖縄県まで広く生息しており、多くの都府県で「吸血被害」が発生しています。
栃木県内においては、足利市、栃木市、佐野市、鹿沼市、日光市、矢板市、那須塩原市、塩谷町で生息が確認されており、各地域で奥山から里山の生活圏にまでヤマビルの生息域が拡大し、吸血被害が増加しています。

図1 全国の吸血被害の状況(R2 現在) 図2 栃木県の生息確認状況(R3 県調査)
出典:「ヤマビル対策マニュアル」栃木県環境森林部森林整備課 令和4年4月19日


このような地域での現場作業はかなりのストレスとなります。
対策としては、服装の隙間をなくし肌の露出を少なくするなどの防護手段(熱中症対策も考慮)と組み合わせて、ヤマビルを体に付着させないよう忌避剤(市販の殺ヤマビル剤や食塩など)を活用が有効です。 
また、仕事に限らず、観光や登山など、自然や涼を求めて山間地域に行かれる方もおられると思いますが、ヤマビルの吸血被害に遭わぬようご注意ください。

畑中