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CBR試験(1) CBR試験とは

CBR試験とは

1928年、米国のカルフォルニア州において、道路や飛行場滑走路の設計の尺度として、CBR(California Bearing Ratio)を考案しました。
比較のための標準尺度としてはクラッシャーランを使って多数の貫入試験を繰り返し、その平均値をCBR100%として定めたものです。考案以来、実情に適合するように改訂されて、我国ではJIS A1211に規定された試験方法となっています。
CBR試験とは、標準寸法のピストンを土の中に貫入させるのに必要な荷重強さを測定して、土の強さの大小を判定しようとするものです。

CBR試験の方法

CBR試験は、室内と現場において行なうものと大別されますが、基本的な操作は同様であるので今回は室内CBR試験についての方法を記します。

図-1のような載荷装置を用いて、貫入ピストン(直径50.0mm±0.1mm)を1分間に1mmの速さで供試体に貫入させる。貫入量は変位計の目盛で読みます。所定の貫入量に達した時、荷重計の目盛を読んで荷重強さを測定します。

・貫入試験結果から図-2のような曲線を描き、貫入量2.5mm及び5mmにおける荷重を求めて、次式によりCBRを計算します。

CBR=荷重 / 標準荷重 x 100 (%)

たとえば、貫入量2.5mm及び5.0mmの荷重が、それぞれ0.27kN、0.31kNであった場合には
CBR 2.5 = 0.27 / 13.4 × 100 = 2.0
CBR 5.0 = 0.31 / 19.9 × 100 = 1.5
となり、当曲線のCBRは2.0%となる。

CBR試験の活用

CBR試験は、アスファルト舗装の構成及びその厚さを決定する場合に利用され、このときの路床土のCBRを「設計CBR」といいます。
また、この試験は路盤材料の品質基準を表すのに利用され、そのときのCBRを「修正CBR」といいます。
これらのほかに、CBR試験は材料の規定、締固め度の管理、トラフィカビリティーの判定、土の力学的性質を知る手段として、広く活用されています。